(6)ありがとう(6/6)

前回書いたのが、最大の修羅場でしたが、結果的には3人でその場を乗り切ることが出来ました。ウディフェスから繋がったこの3人だからこそ、最後まで来れたのだと私は思っています。

下は私の最後の開発日記です。12月18日。

今日は最後の打合せ。来週がリリース。
今まで3人で作ってきたもの。3人のたくさんの想いが詰まったもの。これを遊んで心に響く人はきっといるはず。その人へ向けて!あと一週間!

なんて恥ずかしい文章なんだw。開発日記は最後の方になればなるほど、自分の素直な言葉になっていった気がします。

最後の1週間、大きな作業はほぼ終わっていたため静かなものでした。私は面白さに直結する部分をひたすら直していたいタイプなので、「これを面白いと思ってもらえるだろうか」と、不安と寂しさでいっぱいだったことを覚えています。

リソースの都合等で妥協せざるを得なかった部分がいくつもあるのだけれど、プレイヤーにとってはそんな事は関係ないし、そういう隙のある部分こそ鋭く気付いて、興ざめしてしまうのだと思います。悔しいけれど、次回があるなら(?)活かしたいものです。

今回のゲームは、80年代・90年代のゲームのような古風な部分を下敷きにしつつ、このチームだから出せるスパイスがちょこちょこ散りばめられたものになっています。

プレイし終えて、1か所でも心にひっかかる部分があって、「このゲームは、○○だったな~」と良き思い出にしてもらえたなら、開発者としてこれ以上嬉しい事はありません。

ありがとう!

(5)もう、やめようか‥‥(5/6)

私は、荒削りなシナリオをユノさんに渡して調整をお願いし、バトルに専念していました。しかし、そんな中で私は絶対に言ってはいけない言葉を口にしてしまいました。12月中旬のことです。

「今回書かれたシナリオ、捨てて下さい

ユノさんにとっては、仕事の合間をぬって、多くのプライベートを犠牲にして書いたシナリオだったはずです(しかもプロットの時点では承認していた)。それを私は捨てるように言ってしまいました。理由はありましたが、冷静に考えれば捨てるほどの理由でもなく‥‥。

ただ、その時の私は冷静ではいられない状態でした。リリースが近かった事や師走だった事、私自身もプライベートの多くを使い、とにかく面白いものを作りたいと躍起になっていたこと。でもそれだけ真剣なのはユノさんも同じな訳で‥‥。

「もう、やめようか」「このまま作っても面白くないから」

ユノさんの言葉を聞いてハッとしました。今回の開発は「3人で楽しく作る事」に重きを置いていたのでした。それを自分で完全にぶち壊している‥‥。私は今、なんてバカな事をしているんだろう‥‥と。3人で作ってきた半年間が走馬灯のように頭を駆け巡りました。次に私の口から出た言葉は、

「3人でこれまでやってきたことを無駄にしたくない」でした。

『うでぃおふ』のライトニングトークで、ワレヨンさん「チーム開発では、ダメ出しはしない方がいい」というような事を言われていたと思うのですが、まさにその通りです。私の判断は間違っていました。